「アール・ブリュット」が美術史に登場したのが1945年のことで、
「加工されてない、生のままの芸術」という意味のフランス語は、画家ジャン・デビュッフェが考案したもので、正規の美術教育を受けていない人々が精神的な衝動に従って創作した絵画や、立体作品などの様々な美的所産物を指すらしい。
ジャン・デビュッフェは、
「芸術はわれわれが用意した寝床に身を横たえに来たりはしない。芸術は、その名を口にしたとたん逃げてしまうもので、匿名であることを好む。芸術の最良の瞬間は、その名を忘れたときである。」
と云っている。
また、アウトサイダー・アートとも呼ばれ、
彼らは精神病院の患者、孤独に生きる者、社会不適応者、受刑者、あらゆる種類のアウトサイダーたちなのである。
この作品展が旭川にある道立美術館にて来年の1月16日~2月17日までおこなわれる予定である。
国内では他に、2月28日~5月11日まで滋賀県近江八幡のボーダーレス・アートミュージアムNO-MAにて、その後5月24日~7月20日まで東京新橋の松下電工汐留ミュージアムにて開催される予定だとのことである。
今回の旭川展での楽しみは作品を見るだけでなく、、アール・ブリュット美術の発祥の地でもあるスイス・ローザンヌ市にあるの美術館のルシアン・ペリー館長さんが来旭され講演されることである。
この企画をされてる方は特定非営利活動法人の理事代表の工藤和彦さんで、ラポラポラと言うギャラリーを7条6丁目の緑道沿いにて運営されている。(因みに10月21日まで高橋ヒサ子さんの個展が開催されている。)
私としては旭川に来た時より、芸術とは選ばれた人々の作品だけを言うのでないし、特別に高貴な展示場にて飾られるものだけを言うのでないと考えている。
また、そのことは芸術論の授業等でも学生達に話していることである。
この旭川の地において、芸術表現の今後の世界の動向を先取りするであろう展示が開催され、ルシアン館長のお話が聞けるのは誠に恵まれたことだと考えている。
また北海道でも芸術教育に対する不要論に近いことが話されてる今だからこそ、アール・ブリュット作品展の意義は深いものになるであろう。